体にとって水は非常に重要なものであり、毎日、必要量の水を体に取り入れることは、欠かせ ないことです。
一日に体外に出る水は、約2リットルと言われています。
つまり、取り入れるのも2リットルは必要という計算になります。
水は1リットルで約1kgの重さがありますから、この水の変動は体 重にも大きな影響を与えます。
運動後、適切な水分補給を怠ると、水が汗として蒸発した量の体重は減っています。
これは必ず補給しなければならない水分で、この体重減少はダイエットとは何の関係もありません。
一般的には一日に飲む水の量は1.5リットル程度であると言われていますので、 体内に取り入れて使用される水のことも考えると、最低でも2リットルは水分を摂取するように心がけたいものです。
人間は体内の20%ほどの水を失うと、生きていくことはできないの です。
この水分量は、数日何も飲まなければ、体から出て行く水のみで致死量に達してしまいます。
適切な毎日の水分補給は、地球の生命の源は水であるのと全く同じで、人間にとっても生命の源なのです。人に限らず、生き物の生命活動にとって、水は不可欠な物質です。
通常、質量にして生物体の70?80%が水によって占められています。
そんな水(水分)を人間の体の隅々まで常に運んでいるのが血管です。
「人間は血管と共に老いる」ともいわれますが、血液をサラサラにしていくことで
血管壁へのコレステロールや老廃物の付着を防ぎます。
これは言い換えれば「血管の若さを保つ」ということで、脳梗塞などの疾病を
予防するとともに、肌年齢、骨年齢を実年齢より若く保ち老化を遅らせることも、
水を飲むことで可能になるのです。
人間の体内からの水分排泄量は、静かに横たわっている成人男子で、
1日2,300ミリリットルです。
もちろん体を動かした時や暑いと時などはそれ以上の水分が排出されます。
1日に排出される水分の内訳はおよそ次のとおりです。
尿:1,200ミリリットル
糞尿:200ミリリットル
不感蒸泄:900ミリリットル
<不感蒸泄>とは呼気に含まれる水蒸気として体外にはき出されたり、
皮膚表面から感知できない程度に分泌される汗のことです。
※ 運動した時や暑い時にかく汗とは別の汗腺から分泌されています。
これだけの量が毎日排泄されているので、
これに等しい分だけの水分の補給が必要となります。
ちなみに1日に最低でも500ミリリットルのおしっこが出ないと、
不要な物質が体内にたまり、生命にとって危険な状態になります。
体の活動を維持するために、人は絶えず水を摂取し、排泄し、
循環させる必要があります。
1日に補給すべき必要最低限の水分量は次のようになります。
飲料水:1,200ミリリットル
食物:800ミリリットル
代謝物:300ミリリットル
<代謝物>とは体内でタンパク質や炭水化物、脂肪などが
酵素によって分解される時に排出される水分をいいます。
水分が不足すると、まず血液がどろっと粘りのある状態になります。
こうした時に脳梗塞、心筋梗塞といった「血管が詰まる病気」が
起こりやすくなるといわれています。
水を飲むことは健康を保つ上で非常に大切なのです。